reuse から remove へ

可処分所得が減り続けると、節約は徹底的におこなわれます。コスパ検討は常識化し(例 価格.com、まず百均)、何が本当に欲しい?の熟考は賢人の証に(例 格安スマホ)。強烈な節約意識は reuse を大歓迎。中古品消費(例 古着)は活性化します。この機をメルカリは上手に掴みました。ところが、reuse での節約も限界!と悟ると(そのトリガーが消費税アップ)、人々は特定の消費行動から離脱 remove します。初期のremove対象は高額な「無駄」。外食と自動車所有は、その筆頭と目されたので、弁当持参・家飲み・カーシェアリングは伸びました。さて次は…。新しい価値観(例 フランス人は10着しか服を持たない)の広がりに目配りが必要です。

優れた消費者調査

知りたくても分からなかった人たちの、気持ち、感じ方、考え方、そして行動が具体的なイメージとして頭に入ってくる。それを成し得るのが、優れた消費者調査です。とても良い見本として、倉田真由美さんの『だめんず・うぉ〜か〜』を挙げておきます(冗談ではなくて)。この本、世間的にみてダメな男(:だめんず)ばかりと、どうして付き合ってしまう?を実例のオン・パレードで解き明かしていきます。この「世界」で何が起きているか?が手に取るように分かります。評価や印象を問うだけの表層的な消費者調査とは雲泥の差。文字ではなく漫画を、うぉ〜か〜な彼女たちの素の言葉を用いた点も、優れた調査報告書を作る際の参考になります。

日々、新たになる常識

さっきまでの経験しかない自分は、もうどこにも存在しないのでは…。エトムント・フッサール Edmund G.A.Husserl さんの指摘(『間主観主義の現象学』ちくま学芸文庫)は、常識の脆さを見事に物語っています。身体感覚に近い情報(≒動画+漫画)がインターネット上に増え続ける現在、わたしたちは簡単に過去へ旅立ち、新しい感覚を手にできます。タイムマシンYouTubeに乗れば、サッカー史上最高の試合の記憶を日々更新し、かなり旧い映画の予告編にドキドキ!なんて朝飯前。わたしのエンターテインメントに関する常識は、2017年のスーパーボウル・ハーフタイムショーによって変わりました。レディ・ガガ Lady Gaga さんのステージです。

消費者調査のポテンシャル

人間の意識と行動を調べる方法は幾つもあります。Q1.あなたは… 式のアンケート調査の他にも、ワイガヤ的な会話から核心に迫るグループ・インタビュー調査、質問を重ねながら個人の内面に近づくデプス・インタビュー調査、目の前の現実を記録する観察調査などがあります。これらの調査方法は精度に関する様々な指摘がなされているので、きちんと学べば、方法特有の成果を手にできます。方法論的には確立されていなくても、ユニークで鋭い調査も可能です。食生活の実態を知るために、調査対象者が出した家庭ごみを回収し、その中身を調べた人もいました。来客には平時より高級な食材を出し見栄を張る?が、そのときの調査目的でした。