株価は、好業績が期待できると上がります。好業績は給与増や配当増のシグナルなので、株価全体の値上がり(≒日経平均の上昇)は好景気の判断材料です。しかし今、日本の株価は日本銀行(日銀)が買い支えています。物価2%上昇を目標に掲げる日銀は紙幣を増刷し続け(:量的緩和)、その紙幣で株を買っています。この日銀買いは上場投資信託(EFT)で行われます。日銀が信託銀行を通じて株式を購入し、株価が上昇。これは異常。日経平均は経済の実態から遊離し、日銀が上場企業の筆頭株主になっています(2018年6月27日,日経朝刊)。今の買い支えを日銀が止めたら、現在の見せかけの株価(:日銀バブル)は一気に下落するでしょう。
P.S.
日銀の株購入額は年間6兆円です。これだけの資金が毎年、株式市場に流入しています。一方で、株価はそれほど上がっていません。この事実に注目ください。ちなみに、2020年3月末、つまり日銀買いの前の日経平均は約17000円でした。