マージナルマンはパイオニア

文化は、言葉や習慣から形づくられた感覚世界です。異なる感覚(文化)の中で生活すると、人は違和感を覚えます。小さい頃、友達の家に泊まりに行くと、勝手が違って戸惑うでしょう。あれが異文化体験です。異文化はマーケティングにとって大きなテーマです。どんな商品も、どこかの文化の中で使用されるのですから。ましてサービスは、違和感で拒絶されたら致命的。だから文化を理解しましょう。けれど先方の文化に100%合わせる必要はありません。文化は互いに交流し、新しい文化を生み出します。その担い手が境界人 marginal man 。交わりが少なかった文化双方を行き来する人たちです。彼らの言動は、新しい感覚に満ちているので刺激的なのです。

マーケティングの歴史

はじめに言葉があった。では、ありませんが、マーケティングも、その言葉が生まれ(1900年代、アメリカ)、広まる過程(例 大学で講義)で、その歴史、正確にいうと、マーケティングという名の「議論の歴史」が始まりました。マーケティングは、そのスペルmarketingが示すように「お客様が隠れている市場(しじょう、market)に対して何かし続けるing」を意味します(拙著『マーケティングは正直バナナ』P4より)。この文脈で交わされた意見の歴史、「わたしはこう考える」を実践した歴史が、マーケティングの歴史です。もちろん、同じ議論と行動は、言葉以前にも。江戸時代、富山の薬売りはマーケティングをしていました。「反魂丹」はブランドでした。